ヤシガニはオカヤドカリと同じオカヤドカリ科のグループから進化した貝殻を持たないヤドカリなんだよ!
ヤドカリと違い貝殻を自ら捨てたことで、外敵から身を守るため力強いハサミを道具として使っていると考えられている(V)[゚ ゚](V)
ヤシガニは陸棲甲殻類で、陸上で生活する最強の挟む力に最大級の大きさまで育つ蟹で、2020年7月9日付けで国際自然保護連合(IUCN)が世界の絶滅危惧種をまとめたレッドリスト、絶滅危惧Ⅱ類に指定された希少種なんだよー
日本では奄美大島より南に生息すると言われているヤシガニは、その名前や言い伝えで「ココヤシを始めとするヤシ科の植物に登り、ココナッツなどのヤシの実を強力なハサミで切り落とし食べる陸上のカニ」と言われていて、実際ヤシガニの挟む力はライオンの噛む力に匹敵するぐらいの挟む力を持っているだよ!
そして最近、ヤシガニのハサミがとにかく硬く、生物界最強級の挟む力に耐えられる特殊な構造と判明したよね。
今までハサミの内部がどんな構造なのかわかってなかったけど、ハサミの断面などを光学顕微鏡で観察したら、ハサミは鋼鉄レベルに凄く硬いことがわかったんだよねー
表面の硬い部分の厚さは0.25ミリでも、石灰化した薄くて硬い層が100枚ほども重なって作られ、一部が破損しても全体が一気に壊れない仕組みになってたって話。
さらに凄いのは、硬い部分と中間にある層の内側には小さな穴がいっぱい空いた多孔質構造で、まるでクッションのように力を分散して吸収する仕組みだったみたいだねー
そんな強くて硬いハサミを持ったヤシガニだから、人や動物の子供を襲ったり墓を荒らして死肉を食べて育つって、言い伝えられてるのかもねー。
でも実際ヤシガニは、食べれるものなら熟した小さな実や腐敗した動物の死骸、ペットショップに売っている人工飼料まで何でも食べる雑食の生き物で、ココナッツが大好物な印象のヤシガニは必ずしもヤシの実やアダンの実だけを食べているだけではないのだ・・・。
たまたま目の前にあるヤシの実を食べたりすることはあるみたいだけど、自ら高いヤシの木に登ってココナッツを切り落とす姿は確認されていないらしく、言い伝えのイメージは口述伝承から生まれた都市伝説のようなものだね(‘Д’)
ちなみにアダンの実が好きって話をよく聞くけど、別にアダンの実も大好物ってわけでもなく、自然の環境下ではアダンの実も貴重な食糧の1つって感じなんだろうねー
それにヤシガニをペットとして飼ってると、アダンの実やパイナップルよりもバナナやリンゴを好んで食べている感じがするし、そこまでアダンの実は好きじゃないように見受けられるんだなー
というかヤシガニと言えば大きなハサミなんだけど、鉄パイプも潰すほどの強力なハサミでココナッツの硬い皮も切り裂き、ヤシの実の丈夫な繊維もむしり取ったり、金属製のキラキラな光沢のある物を持ち去ることから、海外では泥棒蟹を意味する Robber Crab または 椰子泥棒の意味のPalm Thief と呼よばれたりしてるんだってさ。
沖縄の方言でアンマクーと言ったり、ハブの生息地と近い場所にいるってことからハブガニとも言われ、宮古島ではマクガン、石垣島ではマッコンやマコガニ、波照間島ではモーヤンやムゴン、他にもマッコヤーと呼ばれてみたり、ングヤーといった発音に困りそうな呼び名まで付いているだよ(/ω\)
さらに生息域がミクロネシアからインド洋の西の端っこまで広がっているため、グアムではアズズ Ayuyuと呼ばれたり他の島ではウンガやカヴュなんて呼ばれているんだよ。
まだ若いヤシガニはヤドカリのように貝殻を背負っているらしいが、今までに貝に隠れているヤシガニの赤ちゃんを見たことがないので、もしかすると卵から孵って海中で浮遊生活をするプランクトンのようなゾエアやメガロパの時期の後、ヤドカリのように貝殻を背負って陸に上がるけど、その後すぐに貝殻を捨てて生活するので、貝殻を背負うヤシガニを見るチャンスが少ないのかもねー
また生息する地域や食べる物で体の色が様々で、青系・黄系・赤系・紫系・茶系とカラーにバリエーションが豊富で、赤身の刺し身を与え続けると脱皮するタイミングで、ザリガニのように真っ青な体をしたヤシガニになるんだよ!
ヤシガニの大きさや色で変わる価値はコチラの記事に飛んでねー
その他にも、生息地・形態・生態・人との関わりなど、ヤシガニの記事をいろいろと書いてあるので、詳しく見たい人はどうぞ!
ヤシガニについて
コメント